私たちの生活の中でとても身近な動物といえば猫と並んで犬が思いつきますよね。家族の一員として共に暮らしたり、自分で飼っていなくても散歩中の個性豊かな犬たちに目を奪われたり。犬は私たちにとってかけがえのないパートナーだったりもします。
今回は、そんな犬の中でも特に献身的な活躍を見せる盲導犬に焦点を当てた、心がじんわりしてくる写真展の様子をお届けします!
盲導犬の日記念写真展が札幌で開催中!【2025年4月30日~6月1日】
4月30日は盲導犬の日。この特別な日にちなんで、2025年4月30日(水)から6月1日(日)までの期間、札幌駅の3ヶ所で「#まちと盲導犬」写真展が開催されています。
開催場所

- JR札幌駅西コンコース 北海道さっぽろ「食と観光」情報館隣 東西通路
- アピア イーストアベニュー(旧エスタ側シャッター面)
- 大丸札幌店 6Fグリーンパティオ(エスカレーター横)・8Fレストラン街(THE BUFFET横)
筆者は、アピア、札幌駅、大丸の順に巡りましたが、アピアと大丸を先に見てから、最後に札幌駅を訪れるのがおすすめです。どの会場にも、その会場にしかない写真があるので、3箇所全て行ってみてくださいね!
【各会場レポート】盲導犬とパートナーの日常
JR札幌駅西コンコース 北海道さっぽろ「食と観光」情報館隣 東西通路

ここでは、視覚障がいのある方と盲導犬4組の、かけがえのない日常を切り取った写真が展示されています。
どの写真に写る方も、盲導犬との生活に満ち足りた表情を浮かべているのが印象的です。写真展のタイトルを知らなければ、障がいによって私たちよりも困難な生活を送っているとは想像もつかないほど、幸福感に溢れています。
そして、その傍らで静かに寄り添う盲導犬たちの、思慮深い眼差し。それは、主の「見えない目」となり、その生活をしっかりと支えようとする使命感に満ちています。
多くの人が行き交う駅の通路。誰もが忙しそうに足早に通り過ぎ、スマートフォンやイヤホンに意識を取られています。すぐそばにいるかもしれない助けを必要とする他者に目を向ける余裕は、もしかしたらないかもしれません。
展示された写真には、力強いメッセージが添えられています。
「まちは、もっと優しくなれる」
街には、障がいのある人も、盲導犬も、そして私たちも共に生きています。
アピア イーストアベニュー(旧エスタ側シャッター面)

一見すると、ただの犬の散歩風景のように見える写真。誰かと歩調を合わせて並んで歩くことは、言葉を交わさなくても、お互いの世界を共有できる、私たちにとって当たり前の日常です。
しかし、その足元をよく見ると、一緒に歩いているのは盲導犬。視覚に障がいがある方にとって、誰かと並んで歩くという当たり前のことが、決して当たり前ではないのだと気づかされます。盲導犬という心強いパートナーがいるからこそ、それが可能になる。
その事実に思い当たった瞬間、私たちにとっての「当たり前」が、障がいのある方々にとっては決して当たり前ではないという自明の事実に、改めて軽い衝撃を受けました。
大丸札幌店6Fグリーンパティオ(エスカレーター横)

まずは6Fのグリーンパティオへ。人々がゆったり過ごしている緑豊かな空間の中、写真が展示されています。
中には、大丸でお買い物を楽しむ方の日常風景を捉えた写真もありました。普段、街中で盲導犬を見かける機会は少ないと感じていましたが、これらの写真を通して、彼らが私たちの生活から遠い存在ではなく、まさに「今ここ」にいる身近な存在なのだと強く感じることができます。
大丸札幌店8Fレストラン街(THE BUFFET横)

8Fの展示では、飼い主さんの代わりに、毅然とした態度で周囲を見守る盲導犬の姿が印象的です。
それとは対照的に、にっこりと微笑む飼い主さんの表情からは、この頼れるパートナーへの揺るぎない絶対的な信頼が伝わってきます。
人と人との信頼関係を築くことの難しさを感じることも多い中、ここで展示されている写真の中の人と犬との間には、揺るぎない絆が存在します。目には見えないけれど、この二人には互いを深く理解し合う、確かな何かが見えているのでしょう。
「見えるもの」の不確かさよりも「見えないもの」の確かさが、これらの写真を通して強く、そして深く伝わってきました。
観覧料
無料
展覧会の会期
2025年4月30日(水)〜6月1日(日)
アクセス
JR札幌駅構内及び大丸札幌店
住所:〒060-0806 北海道札幌市北区北6条西4丁目
まとめ|写真展を通して感じた人と盲導犬の深い絆

ギャラリーや美術館のような特別な場所ではなく、日常の街中で開催されているこの写真展。
そこに展示されているのは、盲導犬と飼い主さんの満ち足りた日常の姿です。しかし、その笑顔の裏には、私たちには想像もできないほどの困難があるはずだと、改めて考えさせられました。
それでも、写真には揺るぎない確かな絆が写し出されており、深い感動を覚えます。
この展示されている写真たちに、誰もがふと目を止めることができるような、そんな少しの余裕を持てたとき、「まちは、もっと優しくなれる」のではないでしょうか。
盲導犬の献身的な働きと、視覚障がいのある方々との深い信頼関係を見つめたこの写真展が、忙しい日々の流れの中にいても、私たち一人ひとりが周囲に目を向け、互いに助け合う社会へと繋がる、新たな行動のきっかけになることを願っています。
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